KYOTO米にまつわる、エトセトラ

着実な褐色

前回に続き稲刈りのお話です。

機械化によりとても効率的になった農作業ですが、全てがうまくいくとはかぎりません。このことを稲刈りで考えてみます。

現在の水稲栽培では秋の稲刈りのあと天日干しという乾燥作業はほとんど行われていません。前回紹介したように僕もほとんどを専用の乾燥機を使って水分を落とします。機械の設定をマニュアル通りにするとかなり高温になり1日で乾いてしまいます。

この高温にさらされることで来年の種籾の発芽率が少し落ちると聞いたことがあります。農薬や肥料を使わない栽培では苗の出来が大きく影響します。一般的な苗作りより1枚の苗箱に播く種籾の量を極度に少なくするのですが、そのようにすると少しでも発芽しない種籾があると具合が悪くなります。たくさん播けば多少発芽しなくても気にならないのですが、今のところそれではいい苗は出来ません。

そのようなことから来年播く種籾は天日干しで乾燥します。より良くできた株を選び鎌で刈っていきます。それを束ねて2つに割ってはさかけしていきます。今回は昔の花屋友達が手伝いに来てくれました。さすが花屋さん束ねるのがうまい!

それを眺めながらこの種籾がまた来年芽を出しお米になることを想像します。こうやって日本の水稲栽培は何千年も続いてきたのだなと。ある意味食べ物を作ると同時に”種を作り繋いでいる”ことでもあるのだと少し大げさに思ってみたりもしています。

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記事ご提供

農園neguねぐさん

京都市内から北へ30分、海抜300mの南丹市八木町神吉盆地にて
無農薬、無肥料栽培による農家

農園主プロフィール

須賀 智昭 1980年生まれ
京都で約10年生花店勤務
その間、花のアトリエkazu主催かわしまかずよ氏に師事
かわしまかずよ氏のもとでパリ公立商業農業園芸技術専門学校テコマ校ディプロマ初級取得
その後フランスへ花の武者修行
パリのフラワーアーティスト、カール・フシュ氏に師事
彼の仕事についてまわり、デザイン、思想、世界観を学ぶ
フランス滞在中、テコマ校ディプロマ上級取得
いったんパリを離れ、ノルマンディ地方ペルシュにある農場ブルディニエールに滞在
循環型農業での仕事、食生活、人の関わり合いにふれる
帰国後、農業を始める
無農薬、無肥料栽培の先駆者、丹波ハピー農園、堀悦夫氏に師事
現在約4haの土地で米を主に野菜などを栽培中

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